英雄、賢人、聖人と言われる人達がいる。彼らがそう呼ばれるに至ったのは、彼らの不断の努力があってのことだろうが、決して彼らを敬ってはいけない。敬うべきは、そのように努力する人間を産んだ「自然」だ。彼らがそう呼ばれるに至ったのが、持って生まれた力量によるものであるならばなおさらのこと。敬うべきは「自然」だ！

　サラリーマン生活を卒業し、いわゆる第二の人生を送っている「のんきな立場」にいる今の私から見ると、そう思う。競争したければ、競争したいもの同志で競争すればいい。今の社会は「競争している」のではなく、「競争させられている」のではないのか？

　「痴漢は犯罪です！」は聞き飽きた。「車内での大きな声の会話は犯罪です！」「車内での飲み食いは犯罪です！」「車内で化粧をするのは犯罪です！」「車内の優先座席は、それを必要とされる体の不自由な方、お年寄り、妊婦などの方々のものです。それ以外の方が座るのは犯罪です！」とでも言っていただきたいものである。