小説作法(創作メモ)

■2006年12月 4日
野原一夫『小説家になるには』より抜粋
「小説は自由な表現形式」
「韻文で書かれた小説があったって差支えないと思うし、また戯曲のような形式の小説もあってもいいのです。」
「小説というのは、どんなことをどんな風に書いてもいい、きわめて自由な表現形式であるということを知っておいてください。」
「ごく大ざっぱにいうと、100枚以下の小説を短篇、100枚から300枚くらいの小説を中篇、それ以上の小説を長篇とするのが、いまの日本のジャーナリズムでは通例となっています。」
「歴史小説が史実にもとづいているのに対して、史実にこだわらず自由な空想を働かせながら書いていくのが時代小説ということに、一般の通念としてはなっているようです。」
「太宰の私小説がいわゆる身辺雑記におわっていないのは、そこに、自分自身を見つめるきびしい目があり、人間や人生への深い関心がひそんでいるからです。」
「才能があるかないかなんて思いわずらうよりも、どうしても書きたいものがある、書かずにいられないものがある。それがあることが、まず第一なんじゃないのかね。それがなければ、話にならない。」
「最良の勉強法は、自分でものを書いてみることだろう。書く。とにかく書いてみる。」
「書きたいと思ったら書く。とにかく書く。」

【用語解説】
言わずもがな・・・言う必要のないこと。言うまでもないこと。
胡散臭い・・・見た様子がなんとなく怪しくて油断できない。
披瀝・・・考えをすべて打ち明けること。
つらつら・・・よくよく。つくづく。
二つ返事・・・快く承知すること。
のっぴきならない・・・引き下がることも避けることもできない。進退きわまる。
たわいない・・・取るにたりない。
リリシズム・・・抒情精神。
無欲恬淡(てんたん)・・・無欲であっさりしていること。
傲然(ごうぜん)・・・偉そうに人を見下すさま。
雌伏(しふく)・・・力を養いながら、活躍する機会をじっと待つこと。(用例:雌伏時代)

■2006年12月 4日
高野悦子『二十歳の原点ノート』より抜粋
「人間はこらえることがなければだめだと思った。」
「・・・あの先生は、私達は孤独だといった。まわりの人々を気にして自分のやろうと思うこともできず、からに閉じこもってしまうのだそうだ。私もその通りだと思った。からをうちやぶろうと思った。」
「人間って「弱い人間ほど他人よりもすぐれていたいという気持が起ってくる。そしてそれが、弱いためちがう方向に行ってしまう」ということがわかりました。」
「私達は若い、積極的に進もうではないか。経験第一、そしてその経験に知識を加えていこう。がんばろう。」
「真実をむしして相手に同意するのがいいのか 自分の態度をはっきりし 堂々といえる人間 それがいいのか」
「美紀子ちゃんは本気で北海道へ行く気だ。阿寒湖のほとりで世をすて、自然と共にくらそうというのだ。なぜかといったら人間があまりにもみにくいからだという。そりゃみにくい面もあるかもしれない。しかし美しいこともある。」
「しかしそれだからといって自然の中だけでくらしてはいけない。やはり人と人との心のふれ合いが必要だ。」
「学習はこれからどう生きるべきかを学ぶためのものである。よい点をとって一番などになるためではない。」
「自分の意見を持ち、わからなければ調べ、聞き、見、そして自分に自信を持とう。これはいつの時にもいえることだ。」
「生きるとはどういうことなのか。私は死ぬころになって「ああ長い人生だったが生きていてよかった」というような人生を送りたい。そうあるためにはどうしたらいいか、私はよくわからない。」
「私はその人と話し合いながら、この人はいい人かな悪い人かなと考えていた。いい人というのは向上心を持っているということだ。でも誰でも人は善悪の両面をもっているのだから、そういう風に考えることはいけないと思う。」
「私達は、できないから、へただから練習するのです。もっと積極的にぶつかっていくことを考えるべきだと思います。」
「一つのことを徹底的にきわめることは、何事にも通じることだと思う。」
「あるものを判断するのに、少ない材料で結論を出すのは危険である。」
「自由のうらには、必ず規律があり、規律を守らぬものには、自由はない。」
「現在は過去なくしてはありえないもので、過去から続いて今日に至っている。一時点に立ってみるだけでは、その実態をつかめない。過去から及んでいる現在をみるためには、過去をみなくてはならない。」
「「我」を通すことも悪いが、「己」を捨ててしまってはいけないのだ。」

■2006年12月 3日
高野悦子『二十歳の原点序章』より抜粋
「正直なことをいって、生きることはめんどうでたいへんなことだ。」
「他人がどう見ようと、他人にどう見られようと、自分は自分なのだということを肝にめいじなければならない。」
「子供は天真らんまんできどらない。だけど通りを歩く人の顔をみていると、何かきどっている。」
「『人生は試行錯誤の連続である。』」
「どうしてみんなお互いにわかりあえないのだろう。」
「人間関係のわずらわしさからのがれるという点で、自然の中にひとりでいたいと思う。だから今自分でできる位の単独行というものをやってみたいと思っている。」

■2006年12月 1日
高野悦子『二十歳の原点』より抜粋
「人間は完全なる存在ではないのだ。不完全さをいつも背負っている。人間の存在価値は完全であることにあるのではなく、不完全でありその不完全さを克服しようとするところにあるのだ。」
「みんな己の意思でやっているように見えて何かにあやつられている。」
「人は誰でも独りで生きているんだなあ」
「私は自己を曲げてまで友を求めようとは思わない。しょせん人間は独りなのである。」
「本当の私とは一体何なのか」
「きたないものが人間なのだ。」
「どこかに、この広い宇宙のどこかに私をみつめているsomeoneがいるにちがいない。会って話してみたいものだ。」
「生きるということは妥協の連続なのか。」

■2006年11月30日
『小説家』高橋克彦(直木賞作家)より抜粋
「ぼくは演じているつもりなんだけれども、周りはみんな変なやつだと思っていますから。」
「十年書くのをやめて、その間心の中に引き出しをたくさんつくりなさい。」
「まずいちばん重要なのは、自分の熟知している世界を書くことです。」
「小説ぐらい書き方がたくさんあるものはないと思いますけど、・・・」
「怪奇小説は尻切れトンボになってもいいんです。」
「ミステりーは、犯人がわからない状況でやめるわけにはいかない。」
「ぼくはもう自分の悩みとか苦しみは二度と書くまいと思った。こんなのはあくまでぼく自身の問題であって、それはぼくが解決すればいいことで、小説にしてまで人に訴えることではないんだということがわかったんです。」
「個人全集を第一巻から読みなさい」
「古今東西の名作だけを読むと、自分がいたずらに拡散していくだけなんです。自分の中に核になる物をこしらえようとしたら、この方法が一番いい。」
「今度はそのジャンルを横に広げていくというやり方です、・・・」
「ハインラインの『夏への扉』」
「『たんぽぽ娘』」
「ジャック・フィニーという非常に美しい小説を書くSF作家がいますけど、この人の『ゲイズルバーグの春を愛する』という短編集の中の「ラブレター」も、本当に感動的な話です。」
「三島由紀夫の作品をすすめたい」
「技術というのは後からついてくるものです。とりあえず人に話したいことをたくさん持っているかどうかということです。」
「物の名前を正確に知っているかどうかということは、小説を書く場合に結構大きな意味を持っています。」
「何度も何度も全集を読んでいると、くり返し同じ表現が出てくる。それで覚えるんです。」
「小説家にとっていちばん大事な才能は、明確に読者を意識できるかできないかということです。」
「キャラクターをつくるというのは、小説を書くうえで最も重要なんですけれども、・・・」
「リアリティ」
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****年**月**日
■童話講座(1)
日本で最初の創作童話といわれているのは小川未明の『赤い船』
童話『長靴をはいたネコ』は、俗にペロー童話といわれている。
シャルル・ペローは17世紀のフランスの作家。民間に伝えられた昔話を脚色した童話集で有名で、「赤ずきん」、「シンデレラ」、「青ひげ」などがよく知られている。
長編ファンタジー『指輪物語』の主人公はホビット族。
J・R・R・トールキンによる大長編『指輪物語』は、主に北欧の民間信仰をベースにしている。
●だれが読んでも楽しく、面白いものであること。面白がらせること。
●子どもの立場に立つ。子どもの頃に感じたわくわく感。自分の子どものころを思い出す。
●物語を書くには、「具体性」が必要。
●題材を組み合わせて、お話にする。
●読者に楽しんでもらうために、まず自分自身が楽しむこと。

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■比喩
柳美里『石に泳ぐ魚』より
保護者ぶった微笑み/黒板を拭こうと決断した教師に似た口調/咽喉の奥から空気の泡が外へ出たがっているような感じ/店の中の空気が麻痺したように緊張した/痙攣するようなピアノの音/電車はプラットホームに長々と伸びて、停まった/男は尻尾を踏まれた猫のようにヒィと跳びあがった/背中を羽毛で撫でられたように私は思わず身を震わせた/トタンの塀に映った影のような男/溺死者の口から溢れ出す海水のような嗚咽/破裂した水道管が道路に水を撒き散らすように電話の音は止まろうとしない/八月の陽光に曝されていると、感光してしまいそうな気がする/ホームにはたくさんの影が焼死体のように横たわっている/メモ帳にボールペンでこんがらがったコードのような線を引きながら/ワープロの画面の上を蟻のような文字が這いずりまわっている/行き交う人々の眼は顔の中に食い込んだ画鋲のようになる/地上げにあった廃屋のような/誤って窓から入ってしまった小鳥が硝子に体当たりするように眼の遣り場を捜した/家の影はコールタールのようにべったりと石畳の路に貼りついている/・・・
■『童話の研究』高木敏雄
・高木敏雄・・・1876〜1922。比較神話の研究により日本の神話学の基礎を築いた。本書は我が国最初の童話研究概説である。
・高木の童話の定義・・・@娯楽を旨とすることA教訓の目的を有することB児童を相手とすることC家庭において物語られることD物語文学の形式をそなえること
・キーワード・・・『グリムの童話集』、インドの古説集『パンチャタントラ(五部経)』、中古の『お伽文庫』、『アラビアン・ナイト』、『宇治拾遺物語』、『今昔物語』、『イソップ物語』、『お伽草子』、『日本書紀』
・昔話研究の先覚は、高木敏雄と柳田国男である。
・日本五大昔噺・・・『桃太郎』『猿蟹合戦』『舌切雀』『花咲爺』『かちかち山』
■名前は世代の違いを考えて付ける。現代少女に「タネ」はまずい。現実離れした名前はその人物の現実味を失う。
■登場人数は一般論として短編なら三人まで、長編なら五、六人。
■ストーリーに関係のない話はできるだけ書かない。
■設定は詳細に書かなくても、自然と見えてくるように書く。
■「勧善懲悪」をそのまま小説にしてはいけない。善悪両面を兼ね備えたキャラクターの、その両面を描き切る。
■葛藤を徹底して描くことによりキャラクターが生きてくる。
■小説は自分の好きなように書けばいいが、自分の好みに走りすぎることは危険。
■脇役の使い方も大切だが、あくまでも控え目に。
■人間の感動を書くために小説はある。
■安易な比喩は作品の質を落とす。新しい表現を創造する。
■擬音語は多用しない。コメディなどは別。
■文体は統一する。「ですます調」と「である調」。口語と文語。厳しすぎる統一は作品を単調にする。
■詳細な描写はストーリーの流れを止めてしまうので注意。
■ストーリーが推測されるようではいけない。意外な展開が必要。読者の期待を良い意味で裏切ること。
■メリハリをつける。変化。笑うシーンと怒るシーン、両極端のものが必要。
■「ひらがな」は、柔らかい、暖かい、優しい感じがする。「カタカナ」は、堅い、冷たい、厳しい感じ。言葉の出す雰囲気を考えて使い分ける。
■書く上での基本的ルールは、その基本を知った上で、あえて破ることも必要。
■一人称にするか三人称にするかで感じが大いに異なってくる。
■言葉は人により様々。言葉を増やしておく。言葉選び。同じものを表現するにも何通りもの表現法がある。
■言葉から連想されるイメージ、その言葉の持つ雰囲気をうまく利用して、直接表現しなくても、暗に理解させる。
■基本を知った上でそれにとらわれることなく、自分らしい「感動できるもの」を書く。
■自分の気持ちを込めて書く。

・・・・・・・・・

■人に感動を与える文章とは、美文と限ったものではない。

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 童話■何を書きたいのか■何がいいたいのですか■子どもまた人間であること■人間をお書きなさい!■何かを切り開いていくという姿勢■おもしろさはハプニングをつくることから■主人公と対立するものの出現■童話は、明るく、清く、美しい世界を描くが・・・それだけでは、とうてい子どもの生活や心情を描ききれるものではありません■はじまったお話は終わらねばならない■ユーモアは危険な橋渡し■敵や障害をあらかじめ予測し、構想していく

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常体・・・敬語を含まない文体。文末が「だ」「である」。例:「驚いた」
敬体・・・敬語を含む文体。文末が「です」「ます」。例:「驚きました」
・論文や研究レポートは、「常体」で書く。
・文体は統一する。

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・「書かずにいられないもの」を書く。どのように書くかは第二の問題である。
・「書き出し」の良し悪しが作品の質に左右する。
・さらりとした会話。軽快なテンポ。
・題名の付け方にも一工夫がいる。
・「それから」「だが」「しかし」などの接続詞は多用しない。
・読み手を意識して、簡潔明瞭に、分かりやすく書く。
・書く目的をはっきりさせる。
・自分の言葉で書く。
・漢字と仮名のバランスを考える。
・題材は日常生活の中にある。メモをとる習慣。
・決まり文句は避ける。
・一気に書く。推敲に時間をかける。
・書き過ぎない。
・素材を生かす。
・適当に会話を入れる。
・擬音、符号は安易に用いない。
・過去形と現在形をうまく併用する。

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■悪とは何か。■盗まれるのは嫌だ。騙されるのは嫌だ。殺されるのは嫌だ。■私だって、自由が欲しい。私だって、死にたくはない。■「死刑」。仲間を殺すなんて考えられない。生命は地球より重い。■生きるために必要ならば、殺す。お前を殺す。■人間は「必要悪」という便利な言葉を生み出した。生きるための正当防衛、緊急避難。■自分の命は自分で守るしか方法はない。■自分の幸せは自分の力で獲得するものである。友情は戦い取るものである。愛は盗むものである。■他人は自分のことで精一杯。他人を思いやる余裕などありません。■人間に生まれてきたことの悲劇。■我がまま、貪欲、利己的、怠惰、破壊的、残酷。自分の残酷さに気づいていない。■闘争本能、好奇心。物欲、支配欲。■賢いのではなく、ずる賢いのです。賢いとずる賢いとは同じことではありません。ずる賢いは賢いの発達したものではありません。■知能犯はけっこう罪が重いのですよ。■頓馬、愚鈍、鈍感。■相手の悪いところは即刻批判する。自分の誤りは素直に認めない。相手の誤りは、ここぞとばかりに追及してくる。ひどい時には、自分には責任はないとまで言う。■一方的に相手が悪いなんて考えられない。■競争心は華々しく、他人を踏み台にしても上へ上へ上がろうとする。■社会は進歩しなければならないなんて迷信です。■人類は滅ぶべき運命にある。栄枯盛衰。これが世の習わしです。■謙虚。傲慢。■人間は全ての生き物の頂点に立っているわけではない。人間も生き物である以上、食べなければ生きていけません。他の生き物の存在があって、生き延びることができるのです。決して自分だけの力で生きていられるわけではないのです。他人からほどこしを受ければ「ありがとう」の一言ぐらいは言うだろう。他の生き物を勝手気ままに殺して食べていながら、「ありがとう」の一言も言わないでいい道理はない。お互いに種を保持しながら、互いに必要としている。程度をわきまえなさい。■学校で何を教えているのです。本質的に悪いことなら、大人にも許されないことです。多少悪いと思われることでも、それを打ち消すと思われるほどのことがあれば、多少の悪は許されるという考え方。目的が正しければ、手段を選ばない、結果がよければ全てが許される。成功すれば、経過の良し悪しは問われない。■死ぬことはいけないことなんでしょうか。死んでください。どんどん死んでください。死ぬことはいつでもできるというけれど、あなたは今、死ねと言われて死ねますか。■私は悩んだ。悩んでいる己がいじらしくなった。もう少し生きていようと思った。死ぬことができなかった。何も考えずにいたかった。他人を殺し、傷つけ、うらぎらなければ生きていけない人間。■人間は悩むそうですね。悩むって、どんなことなんでしょうね。神の人間に対する罰でしょう。それくらいのことがあって平等というものです。■それでもあなたは生きていきますか。あなたの勝手ですがね。■人間らしい生き方とは。■自由や平等なんて、この世にありっこないのです。形のないものは信じてはいけません。■人間には、子供を産むか産まないかの自由はあっても、子供にとっては、この世に生まれるか生まれないかの自由はありません。自分の意志で生まれてくるわけではないのです。子供にとっては、この世に生まれてきたことは偶然なんです。だから生まれて以後の出来事は、すべて偶然の出来事なんです。偶然の出来事に理由をつけようとするから神経症になります。■人間が認識している世界は限られている。人間の五感では感知できない世界が無数にあると考えるのが自然ではないですか。■「生まれなかった方がよかったかもしれない」■「人生は生きなければならないと限ったものではありません」生まれたことがよかったか悪かったかは、誰にも判断のしようがありません。■ないものねだりはよしましょう。ないものはないのです。ないものをねだるから、争いが絶えないのです。■平等なんてありっこないのです。そんなことは分かりきったことではないですか。何年人間をやってるんですか。■生きるのに意味があるかないかなんて考えても無駄です。この私は、いてもいなくても、どうでもいい存在でしかないということです。自己を主張してはいけません。・・・

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■今日は良い天気だね。私は雨降りが好きなんですよ。自然現象に「善」も「悪」もあったものではありません。すべては人間のご都合。■殊勝な心は捨てて、私は悪人になろうと思います。極悪非道の悪人になろうと思います。善人は往生できます。悪人なら、なおさらに往生できるのですから。■自分はどこにいるのか、今は何も分かりません。分かっていることはただ一つ。闇の中にいるということだけです。季節は夏なのか、冬なのか、それとも春か、秋か。山の頂か、深い谷底か。じっとしていれば寒気が襲ってきます。雪の中にいるのかもしれません。真っ暗闇の中でも、一寸先は見えています。その先に何があるかは分かりません。分からないから、分かるまでもう少し生きていようと思います。■特定の人を愛するから愛という。すべての人を平等に愛するとすればそれは愛とはいわない。人を平等に愛するなんてできっこないんです。■振り返るのが怖い。振り返っただけですべてが終わるような気がする。前へ進めば、その歩みは遅くとも、苦しさから逃れられる気がする。振り向けば、何かが見える。それは希望かもしれない。絶望かもしれない。その何かが分からないから、振り返るのが怖い。■死にたくて死ぬのではない。生きたいけれども、生きていることがもっと辛いから死ぬのです。■常識を打ち破る。悪いことは良くないが、もしかしたら良いことかもしれない。■あまりに道徳的なのも、あまりに不道徳なのと同じように、結果的に公益に反する。悪につけこまれるほど純粋な善良さは、悪に肥やしをやっているのに等しいから、道徳的でないことになる。・・・

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■宇宙の果て。世界はビッグバンで始まった。ビッグバンのその前は?■生は死へのプロセス■侮辱に耐えられる人間。いじめに耐えうる屈強な精神■道徳には何の合理的根拠もない。■適度に利己的であること■平等は戦わずして得られるものではない。私は戦ったのだ。戦って得たのだ。この手と足と、この体を使って■人間に良心があると邪魔だ■私は新たな刺激を求めて旅に出ようと思う■諸悪の根源は人間にある。人間なんてみな犯罪者だ。そろそろ人間を殺すことを考えなければ。人間の人間に対する犯罪だけが犯罪ではない。■地球汚染。人類滅亡。新たな生命の芽生え。■自殺はくだらない。それですべてが終わりだから。■死は新しい生命の誕生のために必要なプロセス。苦痛は生きていることの証■人間は欲望がなければ生きていけない■生まれてくること自体、人間にとって最初のストレスだ

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円谷幸吉の遺書や野口英世の母の手紙は、ともに決して「名文」といわれるものではないが、読むものに深い感動を与える。どうしてか。文章を書く上で、色々と参考になるものを含んでいる。
■宇宙の果て。世界はビッグバンで始まった。ビッグバンのその前は?■生は死へのプロセス■侮辱に耐えられる人間。いじめに耐えうる屈強な精神■道徳には何の合理的根拠もない。■適度に利己的であること■平等は戦わずして得られるものではない。私は戦ったのだ。戦って得たのだ。■人間に良心があると邪魔だ■私は新たな刺激を求めて旅に出ようと思う■諸悪の根源は人間にある。人間なんてみな犯罪者だ。■地球汚染。人類滅亡。新たな生命の芽生え。■自殺はくだらない。それですべてが終わりだから。■死は新しい生命の誕生のために必要なプロセス。苦痛は生きていることの証■人間は欲望がなければ生きていけない■生まれてくること自体、人間にとって最初のストレスだ

■今日は良い天気だね。私は雨降りが好きなんですよ。自然現象に「善」も「悪」もない。■殊勝な心は捨てて、私は極悪非道の悪人になろうと思います。善人は往生できます。悪人なら、なおさらに往生できるのですから。■自分はどこにいるのか、今は何も分かりません。分かっていることはただ一つ。闇の中にいるということだけです。季節は夏なのか、冬なのか、それとも春か、秋か。山の頂か、深い谷底か。じっとしていれば寒気が襲ってきます。雪の中にいるのかもしれません。真っ暗闇の中でも、一寸先は見えています。その先に何があるかは分かりません。分からないから、分かるまでもう少し生きていようと思います。■特定の人を愛するから愛という。すべての人を平等に愛するとすればそれは愛とはいわない。人を平等に愛するなんてできっこないんです。■振り返るのが怖い。振り返っただけですべてが終わるような気がする。前へ進めば、その歩みは遅くとも、苦しさから逃れられる気がする。振り向けば、何かが見える。それは希望かもしれない。絶望かもしれない。その何かが分からないから、振り返るのが怖い。■死にたくて死ぬのではない。生きたいけれども、生きていることがもっと辛いから死ぬのです。■常識を打ち破る。悪いことは良くないが、もしかしたら良いことかもしれない。■あまりに道徳的なのも、あまりに不道徳なのと同じように、結果的に公益に反する。悪につけこまれるほど純粋な善良さは、悪に肥やしをやっているのに等しいから、道徳的でないことになる。・・・
■悪とは何か。■盗まれるのは嫌だ。騙されるのは嫌だ。殺されるのは嫌だ。■私だって、自由が欲しい。私だって、死にたくはない。■「死刑」。仲間を殺すなんて考えられない。生命は地球より重い。■生きるために必要ならば、殺す。お前を殺す。■人間は「必要悪」という便利な言葉を生み出した。生きるための正当防衛、緊急避難。■自分の命は自分で守るしか方法はない。■自分の幸せは自分の力で獲得するものである。友情は戦い取るものである。愛は盗むものである。■他人は自分のことで精一杯。他人を思いやる余裕などありません。■人間に生まれてきたことの悲劇。■我がまま、貪欲、利己的、怠惰、破壊的、残酷。自分の残酷さに気づいていない。■闘争本能、好奇心。物欲、支配欲。■賢いのではなく、ずる賢いのです。賢いとずる賢いとは同じことではありません。ずる賢いは賢いの発達したものではありません。■知能犯はけっこう罪が重いのですよ。■頓馬、愚鈍、鈍感。■相手の悪いところは即刻批判する。自分の誤りは素直に認めない。相手の誤りは、ここぞとばかりに追及してくる。ひどい時には、自分には責任はないとまで言う。■一方的に相手が悪いなんて考えられない。■競争心は華々しく、他人を踏み台にしても上へ上へ上がろうとする。■社会は進歩しなければならないなんて迷信です。■人類は滅ぶべき運命にある。栄枯盛衰。これが世の習わしです。■謙虚。傲慢。■人間は全ての生き物の頂点に立っているわけではない。人間も生き物である以上、食べなければ生きていけません。他の生き物の存在があって、生き延びることができるのです。決して自分だけの力で生きていられるわけではないのです。他人からほどこしを受ければ「ありがとう」の一言ぐらいは言うだろう。他の生き物を勝手気ままに殺して食べていながら、「ありがとう」の一言も言わないでいい道理はない。お互いに種を保持しながら、互いに必要としている。程度をわきまえなさい。■学校で何を教えているのです。本質的に悪いことなら、大人にも許されないことです。多少悪いと思われることでも、それを打ち消すと思われるほどのことがあれば、多少の悪は許されるという考え方。目的が正しければ、手段を選ばない、結果がよければ全てが許される。成功すれば、経過の良し悪しは問われない。■死ぬことはいけないことなんでしょうか。死んでください。どんどん死んでください。死ぬことはいつでもできるというけれど、あなたは今、死ねと言われて死ねますか。■私は悩んだ。悩んでいる己がいじらしくなった。もう少し生きていようと思った。死ぬことができなかった。何も考えずにいたかった。他人を殺し、傷つけ、うらぎらなければ生きていけない人間。■人間は悩むそうですね。悩むって、どんなことなんでしょうね。神の人間に対する罰でしょう。それくらいのことがあって平等というものです。■それでもあなたは生きていきますか。あなたの勝手ですがね。■人間らしい生き方とは。■自由や平等なんて、この世にありっこないのです。形のないものは信じてはいけません。■人間には、子供を産むか産まないかの自由はあっても、子供にとっては、この世に生まれるか生まれないかの自由はありません。自分の意志で生まれてくるわけではないのです。子供にとっては、この世に生まれてきたことは偶然なんです。だから生まれて以後の出来事は、すべて偶然の出来事なんです。偶然の出来事に理由をつけようとするから神経症になります。■人間が認識している世界は限られている。人間の五感では感知できない世界が無数にあると考えるのが自然ではないですか。■「生まれなかった方がよかったかもしれない」■「人生は生きなければならないと限ったものではありません」生まれたことがよかったか悪かったかは、誰にも判断のしようがありません。■ないものねだりはよしましょう。ないものはないのです。ないものをねだるから、争いが絶えないのです。■平等なんてありっこないのです。そんなことは分かりきったことではないですか。何年人間をやってるんですか。■生きるのに意味があるかないかなんて考えても無駄です。この私は、いてもいなくても、どうでもいい存在でしかないということです。自己を主張してはいけません。・・・